メタバース心理学から見た仮想空間の未来の展望と問題とは?

人生哲学
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メタバースというのはSNSの世界を3次元で表現したような電子的な仮想空間です。具体的なITサービスをあげると「セカンドライフ」や「サンドバックス」というゲーム、または韓国で10年前くらいに流行った「サイワールド」というSNSサービスをイメージすると良いと思います。

ではメタバース心理学とは何かというと、メタバースがSNSという人と人との関係性を基盤としたものであるために、そこから発生する人間の「心理」を観察し、体系化したものとなります。例えば現在のSNSの世界では、SNSの関係性に「依存」してしまう問題が起こったりしていますが、同じようにメタバースの世界でも「依存症」の問題に直面する可能性が高いといえます。

メタバース心理学から見た仮想空間の未来の方向性

メタバースを根底から支える重要な技術として、イーサリアムを始めとした「仮想通貨」が存在します。仮想通貨はいわゆる電子貨幣ですが、そこに「契約情報」を追加することが可能で、その基盤をもとにNFT(永久著作権管理)などのメタバースを根幹から支える技術が生まれています。

SNSを基盤とすることで考えられるメタバースの方向性としては、YouTuberなどの「インフルエンサーの活躍」が考えられます。もともとSNSはEメールやLINEなどのチャット機能から始まったのですが、いつからかYoutubeのような大容量配信サービスが始まり、今のようなインフルエンサーが活躍する現在の形になりました。

インフルエンサーが活躍できる一番の原因は「広告収入」の存在です。Youtube動画が1回再生されると1円くらいが収入になりますが、メタバースの世界の場合は仮想通貨が基盤となっているため、今までよりももっと効率よく収入化が可能になります。また、NTFなどの存在のために企業も積極的にメタバースに参入してくるので、テレビやYoutubeを超えたエンターメントの世界が展開されると予想できます。

メタバースを通して人と人との関係はどのように変わるか?

メタバース心理学から人と人との関係の変化を考えると、メタバースの世界が広がるにつれて、自分の分身のような「もう1つの人格」が生まれると予想されます。1つの人格は現在の「自分」を中心としたもので、自分の身の回りの家族、学校、職場、親友、オフラインを中心とした趣味での人間関係の中での人格になります。

もう1つの人格はメタバースの世界の中での人格ですが、「匿名」という性質から、現実世界のしがらみから解放された「本当の自分」を中心とした人格になります。この本当の自分というのは善とか悪などの概念は当然超えていて、自分の「本性」や「嗜好」「性癖」など、特に「欲望」を中心とした人格が形成されます。その理由としては資本主義という現在の経済体制を土台にメタバースが作られようとしているからです。

メタバース世界は自分の「感覚」や「感情」がすぐに反映される世界で、例えばアイドルの「嵐」のコンサートに関心を持ったとすると、次の瞬間には嵐やジャニーズが運営するコンテンツのゾーンにワープして、コンサートのコンテンツを楽しむことができます。そして、追加として嵐の関係の配信をしているファンのインフルエンサーや関連グッツショップが現れたり、同じ立場の参加者との交流を楽しむことができるのです。

このようにメタバースの世界では純粋な自分の「関心」や「欲望」によって自分の周りのすべての世界観が決定されます。そして「人格」というのは周りにいる人たちとの関係性の中で浮かび上がることによって生まれるものであるため、現実のしがらみから解放された「もう1つの人格」が生まれることになるわけです。

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