私を愛してくれる人は私である

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「人はなぜ生きるのか?」を考えた時に重要なキーワードになるものは「愛」であると言いましたが、しかし、この世の中を見た時にそれほど「愛」というものが貴重視されているとは思えない風潮があります。なぜかというと人は「本当の愛の世界」を経験すると今の生活には絶望しか感じられず、多くの人たちが生きていくことができなくなります。ですので「愛というものはそれほど大したものではない」という風にして、世の中に混乱が起こらないよう調節されているのです。

そういう社会の風潮があるため、比較的に家庭の中でも淡白な関係の中で成長する人は多く、そういう人は大人になった時に「心の空洞」のような虚無感が潜在的に存在することになります。そして、その心の空洞のゆえに非常に強い「生きにくさ」を抱えることになります。その心の空洞を満たすために人は食欲に走ったり、異性に走ったり、ギャンブルやお酒にはまったり、人を傷つけたり、人に依存したりなどいろいろとするのですが、本当に満たしたいのは「愛」であるため、たとえ一時的に満たされたとしてもまた寂しくなり、それを繰り返してしまいます。

愛というのは「コップに入った水」のようなもので、あなたの心のコップに愛という水が注がれてコップの水が一杯になり溢れた時にはじめて、あなたは本当の意味で純粋に人を愛することができるようになります。ですので第一段階としてあなたの心のコップを愛で満たさないといけないのですが、「誰があなたを愛してくれるのか?」というのが人生での最も大きな問題であり、課題だと言えます。

本来の大前提は私を愛してくれるのは私を産んだ「両親」です。しかし、両親自身も本当の愛というのが何か分からず子供を十分に愛することができない問題があり、一生懸命に子供を育てていても、子供自身は愛を感じられないというケースが多くあります。では満たされ切れなかったあなたの心のコップを代わりに満たしてくれるのは誰なのかというと、両親以外の「他人」にそれを求めたとしても、友人であれ恋人であれ、それほど莫大なエネルギーをあなたに注ぐことができる人はどこにも存在しません。

それでは「この問題は解決できないのか?」というとそうではなく、結論としては「私を愛してくれる人は私である」のです。上記のような傾向を持つ大人のことを心理学的には「インナーチャイルドを持つ成人」と呼び、「自分の心のなかに小さな泣いている子供の自分がいる」と表現します。だから心の奥底の虚無感が無くならないのです。しかし、どの様な今までがあったとしてもあなたは成長し、高い知識を持ち、今ここに存在しています。あなたがここまで成長できたのは、多くの人たちが助け、励まし、心配をし、背後で支えながらあなたを愛してくれたからです。

自分を愛し好きになるところから人生の価値は始まります。世の中でたとえ一人でも心から私を助け、支え、味方をしてくれるのならば、どれだけ人生が生きやすくなるか分かりません。私は私であると共に、一人の人格を持った人間なのです。私が私を愛することは、他人が私を愛することとなんら変わりがありません。自分のために多くのものを投資してください。そして、「人格」が愛を生み出す土台ですので、人格というものに強い関心を持ってあなたの人格を成長させてください。

誰かを愛することによって始まる人生の価値

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