どうすれば価値のある関係を結べるのか?

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心理学者のエーリッヒ・フロムの有名な言葉で「愛とは技術である」という内容があります。愛は感情の流れであると考えられがちですが、愛が相手に伝わっていく過程を見てみると実は技術的な要素がとても強いのです。関係性を結ぶコツや方法論を説明しながら愛の本質について説明をします。

関係を結ぶための第一歩は「あいさつ」

人との関係に悩む人は多いのですが、実はコミュニケーション能力というのは世の中の様々な技能に比べると、比較的に習得しやすい部類のものになります。世界中のどの国に行ったとしても共通ですが、人に「笑顔」で接することと「あいさつ」を進んで行うことが基本になります。意外とこれができない人は多く、「笑顔」と「あいさつ」が無いと、たとえ何もしなくても人から「あいつは自分のことを嫌っているに違いない!」と勝手に勘違いをされて、ドンドンと人間関係が難しくなります。また、あいさつをすると共に天気や時事ネタなど、当たり障りのない短い会話がセットできればなお良いと言えます。

全てのものは私が学ぶべき師である

「笑顔」と「あいさつ」ができるようになった後の次の段階では、他人に対する考え方の問題になります。とりあえず「全ての人は自分の人生の師である」というくらいの謙虚な姿勢を持つことができれば問題はありません。例えば「たとえ5歳の子供からでも何か新しい発想や考え方を聞いて学べることがあるかも知れない。」と考えれば、熱心にうなずきながら相手の話をしっかりと聞くという姿勢になります。人と会話をする時に大切なのは「共感」「称賛」「ユーモア」ですが、気持ちの根底に相手への尊重がなければ、なかなか人と打ち解けていくことが難しくなります。

愛の内面的な本質とは?

愛は技術的なものであるとしてある程度のテクニック的なものを説明しましたが、愛の本質を見るとそれは「感情の流れ」であるという全く逆の話になります。コミュニケーションを長く深く取り、相手に「好感」が持てるようになると、自分のなかから「愛」という感情が流れ始めます。この愛の感情はダムの穴から流れる水のようなもので、一度穴が開くと急速に穴の周りが崩れ始め、ものすごい勢いで流れ始めます。恋愛で言うと「恋に落ちる」というのがこの状態に近いですが、その時には体に緊張が走ったり、心臓の鼓動が跳ね上がったりして、心の内面にあるはずの愛が肉体全体を支配します。

愛の理想を考えてみると、自分の心の奥から愛情が溢れ、その愛情を自分の肉体をコントロールして的確に言動として相手に表現をし、愛を受ける相手は誤解なくその愛の言動を受け入れ、その言動の背後にある愛情が相手の心に届くという形になります。しかし、人格が未成熟であると、どこかのプロセスで愛をうまく表現することができず、愛情の流れがダムにせき止められるように阻まれてしまいます。これを愛の疎外と呼びます。

星座が12個あるように人の性格も12種類くらいあると言われていて、様々な人の特徴から愛情が流れやすい人もいれば、関心が持ちにくい人など千差万別です。愛の成長という観点からすると、自分の関心がより行きにくい人と人間関係を結ぶことによって、愛情が流れるようになる関係の成功体験をすることが愛の成長だと言えます。そして、その第一歩はまずは誰か「1人」でも良いので信頼しあえる関係を築くことであり、その経験が多くの人たちとの関係を結んでいくための大きな助けになります。

答えがここにあります

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