アダルトチルドレンの特徴とは、人生に生きにくさを感じる、人と親しくなれない、自分が好きになれない、などが挙げられます。そして、自分の中に「泣いている子供がいる！」と表現します。大人になってそういう症状に悩む人は多いのですが、アダルトチルドレンになった原因と、劇的な治し方について紹介します。
アダルトチルドレンの特徴を考えたとき、心理学的な問題だと感じるかもしれませんが、じつはスピリチュアルに大きく関わる問題だと言えます。アダルトチルドレンは家庭のなかで父母がどのように子供に対して振るまったか、が最も大きな原因になります。
例えば、ある人が育った家庭におじいさん、おばあさんがおらず、父母が絶対的な存在であった場合があるとします。もう1つは、その家庭に祖父母が存在することで、父母もまた何か優先しなければならない存在がいた場合があったとします。この2つのケースで育った子供の人生は、想像ができないくらい、大きな違いが生じるとスピリチュアルでは考えます。
アダルトチルドレンの原因は、父母が父母としての役割を果たさない、不全機能家庭で育ったことです。そして、この原因をハッキリと理解するために必要なことは、父母の役割とは何か、について明確に知ることです。学校教育でも何でも、父母の役割については誰も教えてくれないため、実はこの内容を知っている人自体が多くありません。
母親の役割は、子供を無条件に受け入れて、愛することです。父親の役割は、世の中のことわりを教えて、子供の社会的な教育をすることです。ただし、これはざっくりとした区分で、父親も母親も、この両方の役割を、どちらが果たしても問題ありません。たとえば、シングルマザーであるならば、子供を無条件に愛しながら、子供の社会性を教育する、という、一人二役をする必要があります。
子供の願望から、この親の役割について表現すると、「愛されたい」「認められたい」という2つの気持ちになります。アダルトチルドレンの特徴から、その原因について研究をすると、不全機能家庭で父母の役割が果たされていないため、子供のこの感情が全く満たされていないことが分かっています。
子供は親からたっぷりと愛され、どんな言動をしたとしても、全てのことが正しく、価値があることとして認められたときに、心が満たされ人格が成長していきます。愛されたことがない、認められた記憶がない子供は、人生にたいして一歩も前進することができず、心が子供なままで体だけが大人になってしまいます。この現象のことを、心理学ではアダルトチルドレンと呼びます。
アダルトチルドレンの特徴としては、自分に自信を持てない、人と打ち解けることができない、心のなかにポッカリとした穴が開いているように感じる、人生に生きずらさを感じる、などが挙げられます。また、機能不全家庭で育ったために、家庭に対するあこがれがなく、結婚願望が低い傾向があります。
アダルトチルドレンの最大の問題は、アダルトチルドレンの傾向がある人が、もし結婚をして、家庭をつくった場合、自分と同じように、子供に対してアダルトチルドレンの特徴を伝えてしまうということです。
親としてどのように子供にふるまい、どのように役割を果たせばよいのか、というのは誰も教えてくれません。唯一のそれを学ぶことができる場は、自分の親が自分に接してくれた、その姿だけです。アダルトチルドレンにはその経験がほとんどか、全くないため、自分の子供の育児や教育にたいして、どうしてよいかさっぱり分かりません。
また、子供に対して何もできないならまだしも、自分の子供を自分自身の幼少期に重ねてしまう場合、深刻な事態になることがあります。自分の幼少期を弱い、と考え、自分の弱さを自分の子供に投影して、その子供を虐待することによって、自分の弱さを克服しようと努力します。
幼児虐待の一つの原因として、親がアダルトチルドレンであった場合があります。親も虐待してはいけないと、分かっていても止めることができません。なぜならば、その問題がその人の人生にとって、あまりにも本質的で、根底的な問題であるからです。
このようなアダルトチルドレンの特徴を聞いて、ひっとしたら自分もアダルトチルドレンかもしれない、と感じる人は、実は多いと思います。なぜならば、私たちもそうですし、私たちの父母も、その父母も、そのまた父母も、心理学から見ると、だれも親としての本当の役割というものを、分かっている人がいなかったからです。
それがアダルトチルドレンになる原因であるため、誰しもそういう部分はあると言えます。アダルトチルドレンは程度の問題ともいえるのですが、深刻になると、自分のなかに泣いている子供の自分自身がいると感じて、人生にたいして一歩も前に進めなくなります。
また、父親の愛と母親の愛を比べたときに、父親の愛は厳愛といって、「しなければならない」「してはいけない」と規律を教える愛であるため、比較的に学校などでもそういう愛を受けることが多かったりもします。本当に難しいのは母親の愛である慈愛で、無条件であり、無償の愛であるため、自分の母親がそういう愛情を持った人であったならば、それはそれだけで人生がどれほど有利になるか分からない、価値があることになります。
では、そのようなアダルトチルドレンを、治すことができる方法について紹介します。
1．この問題について、自分の親といっしょに話す
いちばん難しく、いちばん効果がある方法であると言われています。もし難しいのであれば、無理をして自分の親と話す必要はないと、個人的には考えます。よく聞く話では、アダルトチルドレンの話をしたときに、自分の親も自分もどのように子供を愛したり、育てたりしてよいか分からずに、試行錯誤をしていた、と理解できた、という話をよく聞きます。
親子三代で幼児虐待がなければ、この世には犯罪がなくなると言われています。しかし、親の役割を果たすというのは難しく、いろいろな社会の問題にまぎれて、焦点が当てられない問題でもあります。
2. 泣いている子供の自分を受け入れ、親の立場になって愛する
自分がアダルトチルドレンであるという自覚のある人は、心理学のそれについての本などをよく読み、まずは自分自身の心について、客観的に言語化できるように知識をつけると良いです。そして、瞑想などをしながら、自分の幼少時代を思い出していくと、自分の心の中に空洞があり、その空洞には、やせていて、泣いている、子供のころの自分(インナーチャイルド)がいることに気づくと思います。
必要なことは、人生にいろいろあったと思いますが、いまは何とか大人になって、客観的に自分を振り返ることができている自分である、ことに気づき、幸運であると考えることです。そして、子供のころに起こったことは、子供の力ではどうしようもできない、どうしようもなかったことだ、と受け入れることだと思います。
あなたは幸運にも大人になり、少しばかりでも慈愛と厳愛を身に着けていると思います。ですので、その慈愛の部分を振り絞って、自分の心のなかにいるインナーチャイルドを受け入れて、愛してあげてください。もしも、どうやって自分を受け入れればいいか分からなければ、だれか世の中で一人でいいので、だれか他人を100％受け入れて、人として付き合ってみる努力をしてください。あなたが他人を愛することができる力は、あなた自身を愛する力にもなります。なぜならば、他人もあなたも同じ人間だからです。
本来、親の愛情というのは大きく、特に母親の愛情というのは、その人の人生に匹敵するくらい大きなものになります。なので、だれにも親の与えられなかった愛情を、代わりに人にあたえることはできません。唯一、それができる可能性があるとすれば、それは自分自身しかありえません。
3. 自分の子供を精一杯愛する
もし、アダルトチルドレンの特徴があり、すでに子供がいるとするならば、その子供を慈愛と厳愛、とくに慈愛で愛することが、自分自身のインナーチャイルドを愛することにつながります。なぜかというと、自分の子供は自分の一部だからです。もし頭でピンとこなくても、動物的な本能ではそれを理解していますので、子供を精一杯愛してみてください。
また、スピリチュアルの世界から、もっと大きく考えてみると、慈愛というのは実は自分の心からではなく、自然や天といった、自分よりも大きなところから流れてくるものです。そのため、人は母なる大地、とか、母なる海、と言って、この地球を生命の誕生の親として崇拝したりもしています。
あなたが慈愛のこころで子供に接すると、その慈愛は、天からあなたの心に流れてきて、あなたの心を通過して、あなたの子供に流れていきます。その時に、あなたは天からの慈愛を受けているのです。この話は、話としていくら伝えても理解ができないと思います。愛するということを実践してこそ、理解できる内容は圧倒的に多くあります。
人生のなかで、愛されるというのは、自分で選ぶことができません。しかし、人を愛することはいつでも自由にすることができます。私が何かを愛するときに、実は何かから私が愛されている、というのがスピリチュアルの秘密です。アダルトチルドレンは愛の問題であるため、難しくても何かを愛することで、解決への道が開かれていきます。
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